東京都荻窪にある三味線教室「藤本流三味線教室」です。一緒に三味線をはじめてみませんか。

三味線・あれっ? これ!

「あー、綺麗な音色~」

三味線の名人の演奏を聴くと、まるで三味線の糸がゴム紐のような弾力を持って聞こえてきます。
三味線の糸は細い絹糸をよって作られており、非常に伸縮性が高いのが特徴です。この三味線の糸がもつ伸縮性を最大限活用するには、糸を弾いた後の反発力を一切殺さないような撥使いが必要になります。

  1. 背筋を伸ばし、肩をなるべく高い位置になるように(姿勢良く)座る
  2. 肘をあまり曲げすぎず(伸びきってもいけない)、手首-肘-肩が自然なラインになるようにする。
  3. 右腕の外側ではなく、右腕の内側の筋肉を使って撥を振る。

例えば①のポイントで、背筋が丸まっていると、肩こりの原因となるだけでなく、手首から先だけが駆動し、他の筋肉をコントロールすることができなくなります。また、②と③のポイントは、相互関係があり、肘を張って(外側に大きく曲げて)弾く姿勢ですと、手の甲から右腕の外側の筋肉が使われてしまいます。力こぶができるところを考えても分かるように、腕の外側は骨に対して筋肉量が少なく、内側に大きな筋肉がついています。このため、腕の外側の筋肉の方がどうしても疲れやすくなりますし、大きな運動につながりません。
感覚的に捉えると、首筋から(撥を持つ)右手の親指にかけて、腕の内側に沿ってワイヤーが通っている感じです。
撥のスイングを、kの長いワイヤーでコントロールしている感じがつかめると、腕全体を使った大きなスイングに近づいてきます。
そして「腕全体」⇛「上半身全体」へと大きな運動に変えていきます。こうすることで「りきみ」のない、しなやかで大きな演奏へとつながっていくのです。